私がハラスメント対策のコンサルティングしている企業は、
業種、規模様々ですが、
ハラスメントを未然に防ぎ、もし起きたら迅速に、適切に処理したい、
そう願っているのは共通です。
私が提供する「未然防止策」は
これやっちゃダメ!という社内ルールを決めて、
みんなで共有、というやり方ですが、
たまに「うちは、なるべくルールを作りたくないんですよね・・・」
とおっしゃるところもあります。
自主性を重んじ、主体性ある行動を社員に求める社風。
校則の無いのが良い学校、という言葉がありますが、
まあ、そういうことでしょう。
考え方自体は素晴らしいんですが、
それを実現するには、2つのものが必要です。
一つは「イズム」です。
経営者が提唱するMission・Vision・Valueが確立されており、
それが浸透していること。
ホームページにでかでかと「わが社の哲学」などが書かれている企業も
少なくありませんが、それが本当に一人ひとりの従業員のおなかに落ちているか。
二つ目は、どういう行動が望ましいか、望ましくないか、
話し合う場が用意されていること。
これはハラスメントに限らず、何でもみんなで話し合ってルールを決めている
という土壌が必要です。
例えば、女性の身だしなみ。
一律に、ノースリーブ禁止、ミュール禁止、ぶら下がるイヤリング禁止、
など会社が押し付けて、それに反した人を叱る。
これもまあ、一つのやり方でしょう。
私のコンサルティングは、これに近いです。
(もちろん、以前メルマガに書いた通り、対処療法としてですよ)
それとは対照的に、女性たちが集まってMission・Vision・Valueに照らし、
「これは、うちの会社らしくないよね」などの話し合いをして、
緩いルールを決めていく。
こういうやり方もあるわけです。
さて、果たして、あなたの職場では、
どちらが向いているでしょうか?
自主性を重んじた行動で、皆さんが気持ちよく働けていますか?
もし、無理だな、と思ったら
ハラスメント事故が起きる前に、まずは対症療法として
会社側のルールを決めて運用しましょう。
そして、根治療法としてのMission・Vision・Valueの確率及び浸透、
そして、自分たちのことは自分たちで決める、という社風と話し合いの場、
これを醸成するのが良いでしょう。
もちろん、当社では、根治療法のサポートもしております。
後者のほうがいいに決まってますよね。
自分たちで決めたルールは、破りにくいものですから。
ひとつ、考えてみてくださいね。