ある企業の人事部長からのご相談。
「入社してから、タトゥーを入れていることがわかり、今更やめてもらえない。どうしよう」とのこと。
人事部長は60歳手前で、あからさまにタトゥーに嫌悪感あり。
高卒の工場勤務で入社した人は、まだ18歳。
そりゃ、価値観ちがうわな~、ということで!
なんとか折衷案をひねり出しました。
「勤務中は、タトゥーが見えないようにすること」というルールを作れば?
完全に納得いった様子はありませんでしたが、しぶしぶ了承。
新人に伝えて、了解をもらったそうです。
やれやれ。
数週間後に、また別の企業の人事部長から連絡あり。
今度は「新卒男子が、うっすらメイクしているようだ。どうしよう」
人事部長は「どうしよう」が多いですね笑
「それはそれは」と返したのですが、
ちょっと笑いを含んだ声が伝わったのか、電話の向こうでムッとしている様子。
これには私もちょっと時間が欲しいと言って、いったん電話を切って考えました。
その人の職種は、物流倉庫の作業員です。
でも、軽トラを運転して契約先に商品を持っていくこともある。
つまり、社外の人との接触もあるとのこと。
どうでしょう、皆さん。
うっすらメイクしたイケメンが荷物を運んできてくれたら。
(私だったら、ちょっと嬉しいです)
法的にみると、無理やり辞めさせる合理的な理由もありません。
では、社内規程ではどうか。
(それがないから困ってるんですが)
無理やり見つけたのは、服務規程。
「他者に不快感を与える服装、外見については、これを禁ずる」
というのがありました。
でも、ちょっと待って。
男子のうっすらメイクは、不快感を与えるもの?
人事部長は、不快感というより不安感が強いようでした。
でも、化粧品売り場に行けば分かりますが、
半数は、男性モデルなんですよ!
いやー、時代は変わりましたね。
人事部長も変わらなくては・・・!
この話の顛末ですが、
「あまり濃いメイクは、男女ともに気を付けること」
というお達しを出して落着したそうです。
いやはや。