メンタルチェックテストの正しい実施方法とは(1)

秋から法制化?と噂されるメンタルチェックテストですが、
御社では、もう取り組んでおられますか?

ストレスチェック、疲労度チェック、メンタルチェックなど、
色々な名前で、色々な業者さんが販売していますね。
一度は売り込まれたこと、あるんじゃないでしょうか。

さてこのテスト、大まかに分けて2種類に分類できるんです。

1.自分で自分の状態がわかるだけのもの

2.1に加えて、会社側が従業員の状態をつかめるもの

1は、結果を会社が見ないので、
プライバシーの侵害にならないとか、
導入しやすいとか、
福利厚生の一環として、という理由で実施される企業が多いようです。
従業員は、結果を見て、ああそうか、
自分はこんなストレスには弱いんだな、
自分は、こういう考え方の癖があるんだな、と気づく。
そして、心配があれば、会社の用意した
相談窓口に連絡しましょう、というのが一般的な流れです。
心の弱っている人の全てが、相談してくれるかどうか、
ちょっと怪しいですけどね。

1を選択する企業は、
心の問題は自分の問題。
うつ病などは、完全な私傷病だから、
ストレスチェックは、サービスの一環なんですよ。
まあ、気をつけて下さい、みなさん。
というスタンスが多いですね。

では、2はどうか。
2は、従業員のテストの結果を会社が集め、
企業全体のスコアを全国平均を比べたり、
部門、部署ごとに集計結果を見比べたり、
かなり疲れている人には、産業医から声を掛けて
積極的に相談を促したり、ということができます。

その代わり、会社が中身を見る、ということになると
従業員の方の抵抗があるかもしれないし、
個人情報保護的にどうなんだ、とか
色々な心配も出てくるんですね。

でも私は、コンサルティングの現場では
迷わず2を推奨しています。
結果を企業のリスクマネジメントにつなげるという意味では、
1は、ハッキリ言って何の役割もなさない、といっていいでしょう。

Web上にテストが置いてあり、
社員は、だれでも好きな時に自分のストレスチェックができる、
という方式を取り入れている会社もありますが、
せいぜい占い好きの女子社員が頻繁にアクセスする程度・・・
と嘆いている担当者がいくらもいます。

やはり、会社側が健康管理の一環として、
全社員対象に、定期的に実施し、
結果をきちんと知って、取るべき対策を取る、というのでなければ
予算がもったいないのではないでしょうか。

具体的な進め方は、また次回書きますね。

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