五月病という名前を聞いたことがあるでしょう。
どこの会社にも、一人くらいは、
GW明けに具合が悪いと訴えてくる人がいます。
4月は、日本全国で異動の時期。
会社であれば、
学生から社会人に(新卒者)
課長から部長に(昇格)
大阪支社から本社に(やや出世?)
親としては、
子供が保育園から小学校に
PTAの役員に選ばれる
など、1人の人間にとっては
環境の激変に遭遇する季節でもあります。
本人に、これといった変化がなくても、
家族の1人が環境変化にさらされ、
他の家族が影響を受ける、ということも考えられます。
例えば、奥様が課長から部長に昇進し、
過重労働でうつ状態に・・・
その看病で、ご主人も過労とうつ状態に、
などというケースです。
春は何かと大変なのです。
さて、新環境の中、頑張り通した4月が終わると、
待ちに待ったゴールデンウィーク。
まとまった休日を思い切り楽しもう、
と思っていた矢先、なんだか気分がアガらない、
楽しい気分になれない、体が重い、などの
プチ不調に陥ってしまう人がいます。
上記のような環境の激変による不調は、
本格的なうつ病とは違い、
その場に適応する能力が弱っている
【適応障害】の可能性が高いと言われています。
適応障害とは(厚労省のページ)
↓
http://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_adjustment.html
誰でも、新しい環境では、良い評価が欲しいもの。
笑顔を振りまきすぎたり、
頑張りすぎたりして、
予想以上に脳も疲労してしまい、
職場や学校に適応できなくなってしまうこともあります。
さらに悪いことには、自分の頑張りと不調を
悪い意味でリンクさせて考えてしまうことです。
たとえば、せっかく厳しい就活を乗り越えて
就職できたのに、具合悪くなっちゃう自分って・・・とか、
せっかく同期の中で、一番に課長に昇格できたのに、
具合悪くなっちゃう自分って・・・というふうに。
体調が悪い、少し休みたいという社員が出た場合、
(特に新卒や昇格者、異動者)
人事・労務部門ではどう対応したらいいのでしょうか。
まず、こういうことは有り得る、という気持ちで
事態を受け止めます。アセってはいけません。
ある精神科医は言っています。
うつ病は、心の日曜日。
つまり、そんな症状になったら、
ちょっと立ち止まって休もうよ、と体と心が
訴えているのです。
決して、せかしたり、怒ったりすることなく、
待ってあげましょう。
5月病は、専門家に正しくサポートしてもらえば、
ほとんどの場合、早期に回復します。
この事実を、現場と不調者本人両者に
理解させ、現場の混乱を最小限にとどめる役割が、
人事・労務部門には求められます。
しかも、ルールにのっとって、です。
それはどんなルールか?
それについて、次回書きますね。