メンタル労災の原因トップは?

6月の下旬、平成25年の労災データが、
厚労省から発表になりました。

ご存じのとおり、
精神疾患による労災の申請が過去最高(1409人)を記録。
認定者も436人と過去2番目に多く、
そのうち自殺者は63人でした。

原因別では、多い順に

「仕事の量や内容の変化」55人
「いじめ・嫌がらせ(パワハラ)」55人

といった内容です。

これに逆流するように、
長時間労働による精神疾患が減少傾向にあります。

これは何を意味するのか?

大正大学の廣川先生は、労働新聞7月28日号で、

「従来からある、メランコリー型のうつではなく、
非定型型うつ(新型)の増加によるものではないか」
と考察されています。

まじめで、頑張りや、頼まれるとイヤと言えない、
そんな人がかかる、普通のウツとは違ったタイプのウツが
職場で見受けられるようになりました。

働いていれば、仕事の量や内容が変化するのは
当たり前じゃないか!と感じますが、

「非定型(新型)うつ」の患者さんは、
他罰的で、自己愛が強いタイプの人が多い・・・。
教えて、構って症候群とも言えます。

今年の厚労省の発表からは、
こういった、精神疾患のタイプの複層化が透けて見えますね。

企業が巻き込まれないためには、
どうしたらよいのでしょうか。

私は、仕事の量や内容が変化した場合、
その後のフォローを怠らないのが大切である、と考えます。

たとえば、あなたが、全然知らない土地に、
全く新しい仕事を命じられて赴く、とします。

これは、大変なプレッシャーやストレスを感じることでしょう。
心身共に負担がかかることでしょう。
たとえ、楽しみでワクワクしていても、です。

そんな時、業務について相談できる人がいたり、
個人的な悩みを聞いてくれる人がいたり、
疲れたら休める環境であったならば、
「新型」の芽を持つ人でも、
精神を患うまでいかないのではないか・・・。

気をつけなくてはいけないのは、

「〇〇課長は面倒見がいいから、できるよね」

ではなく、

組織として、仕組みとして、
上記のような配慮が全社的に行き届くように
考えていかねばならない、ということです。

それが、【現代版】企業の安全配慮義務なのです。

いかがでしょうか。

皆さまの職場は、「安全」ですか?

業務内容は、色々ですが、基本的なものは下記の通り。

・定期健診結果の仕分け
・定期健診の結果に基づく保健指導
・定期健診で、医師面談の必要な人のピックアップ
・産業医面談の予約調整
・就労制限が出た人への連絡と指導など
・過重労働者へのプレ面談(問診など)
・メンタル疾患による休職、復職のコーディネイト
・労基署への提出書類の作成補助
・衛生委員会への参加および指導
・各拠点での健康セミナーの講師
・各拠点での衛生委員会への参加
・各拠点での保健指導

(経験と実力によります)

気になる嘱託料金ですが・・・
月に2回、半日ほど来て頂いて、
月額5万円という感じ。
(これも経験と実力によります)

保健師を雇用すると、
なによりも、産業医が喜びます。

以前、このメルマガで、
「産業医をカウンセラー代わりにするな!」と書きましたが、
保健師さんがいれば、この問題もクリアできそうですね。

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