メンタル対策の費用対効果の出し方

人事担当者からの話によく出てくるのが、

「メンタルヘルス対策の費用対効果って出しづらいよね~」

「いや、出せないよ。」

「っていうか、そもそも出すべきものなの?」

などなど。

まあ、何かと費用対効果を求める役員さんに、
どう説明するか!というのもありますが、

ご自身たちの仕事の成果として、目に見えてこないのはつらいですよね。

しかし、可視化できないこともないんですよ。

先ず第一に、休職者の数ですね。
対策する前は10名いたけど、対策したら5名になったとか。
これはわかりやすい。

そして、一人の休職者あたりの損失を出すわけです。
彼がいたら、稼げていたであろう売上と利益、
彼がいないことによって、他の人に発生した残業代、
代わりの人を雇ったのであれば、求人費用、
周りの人が、雇った新人にいろいろ教える手間、
この手間も、ちゃんと時給換算します。

面倒ですが、これをすべて合算して損失とし、
今年は、その人数が減ったから、これくらい損失が減りましたね、というのを
出します。

また、対策する前と後の、総休業日数もいいですね。

これは、全ての休職者の休業日数を合わせた数字です。
たとえば、Aさんが180日、Bさんが260日、Cさんが220日だとすると、
この会社の総休業日数は、660日、というわけです。

ただ、総休業日数だけを数えても費用対効果にはなりませんので、
全従業員の平均売上高(年商を従業員数で割ったもの)などを基礎数字として、
やはり失った売上高などに換算して出します。

また、メンタルチェックテストを毎年やっている企業は、そのスコアとか。

離職率を見るのもいいですね。
離職率が高いというのは、採用コストを無駄にしていることに他なりませんので、
これが改善されるというのは、働きやすい職場になったと言えるのであり、
その一端として、メンタルヘルス対策が役立っているんだ、
というややこじつけですが。

また、社会保険料の垂れ流しが減ったというのも、いいですね。
これはズバリ不要なコストですので、それが減るのは費用対効果と言えるでしょう。

こんな風に、たとえ少しこじつけ的でも、
半期ごとにちゃんと数字を取っている企業と
そうでない企業とでは、次年度の予算申請の通り方も、
絶対違ってくるはず!

 

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