メンタルヘルス担当者として扱う従業員の情報は、差別につながる可能性もあり、特に配慮が必要となります。医師や家族から情報を入手する場合や、本人との面談で得た情報は、本人の休職・復職支援を目的とし、その後のキャリア形成に役立てるということが前提となるべきです。
扱う情報は必要最小限とすることはもちろんのこと、どのような利用目的で、誰に、どのような内容を伝え、そしてどこまで共有するのかを明確にし、必ず本人の同意を『書面』で得ることが肝要です。たとえ、家族への情報提供であっても、本人の同意がない場合は、安易に連絡してはなりません。親切心で、家族に連絡したところ、訴えを起こされた人事担当者も居ます。もちろん、緊急事態に介入する場合は、この限りではありません。
このような個人情報の収集と共有化のルールは、事前に社内で決定しておくのはもちろんのこと、すべての管理職に、徹底しておかねばなりません。