忙しい中で、デキの悪い新人のOJTなんて?!

ある企業からのご相談。
ベテラン女子社員(事務員さん)に新人育成を任せたら、
辞められてしまった・・・とのこと。

ベテラン女子社員は、営業マンからの信頼も厚く
テキパキと仕事をこなし、会社にとってなくてはならない人。

新人女子は、数年ぶりの新卒で、大切に育てようと
周囲も張り切っていたとのこと。

ところが、新人入社3週間目にお休みに入り、そのまま退職。。。
これは!
ということで当社に相談があり、私がベテランさんと面談することに。

「新人さんとの間に、何かありましたか?」
「最低限のお願いをしたんですけど、出来ないんですよね~。」
「なるほど。それで注意したんですね?」
「ええ。最初は丁寧に教えてたんですが、忙しいこともあって
ついイライラしちゃって。
「キツイいい方になってしまった?」
「はい。だんだん声も大きくなってしまったかもしれません。」

彼女をパワハラの加害者で断罪することは簡単ですが、
なんだか、気の毒でもありますよね。
採用した人を責めても仕方ないし、
ややレベルの劣る新人が配属されてきたときに、ベテランは何ができるのか・・・。

私は、一つの対応策としてこう考えました。
仕事をしながら教えるから、イライラする。
ここは、なんとか30分でも時間を捻出して
(できれば1日1時間→大変だけど)
指導に専念したらどうかと思うんですね。

勘のいい子であれば、見ながら、聞きながら覚えられるかもしれない。
でも、そうじゃない子の方が多いでしょう。

まとまった時間があれば、仕事の背景から大切さ、適切な動きなどを
体系立てて教えることができそうじゃないですか?

「新人は、職場全体で育てる」という気持ちで、
ベテラン女性が教える時間を捻出するために
みんなで少しずつベテラン女性の業務を分担するとか。
そうすれば、「なんで私だけ、新人押し付けられるのよ!」という気持ちにも
ならないと思うんです。

忙しい合間を縫って教えろなんて、
ベテラン女性も、ある意味被害者かもしれませんよね。
(実際彼女は被害者意識を持っていました)

ここは、ぜひ会社側(人事とか上司)の協力が必要です。
OJTといっても、ただ見せてるだけでは、できるようになりません。
山本五十六の名言じゃありませんが、人を育てるのは大変労力が必要です。

できるだけ、別途時間を取って、
落ち着いた状態で座学から始められるように、工夫してあげたいものですね。

皆さんの会社では、どうしてますか?

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