厚労省の調べによりますと、
「過去3年間にパワハラを受けたことがある」と答えた
従業員が30%強に!
えー、そんなに?と思っちゃいますが、
5年前の25%から、大きく増加とのこと。
まあ、パワハラの定義も、イマイチ曖昧ですしねえ。。。
一応、厚労省の推奨定義としては、
「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの
優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、
精神的・身体的苦痛を与える、又は職場環境を悪化させる行為」
となっておりますが、まあ、わかりづらいこと!
それに、「それはパワハラじゃないのでは?」ということまで
訴えてくる人がいるのも事実ですから、
余り数字ばかり鵜呑みにするのは、
どうかと思いますよね。
ところで今や、メンタルヘルス対策もハラスメント対策も
「働き方改革」との関連性を意識して
取り組まなくてはなりませんよ。
そのほうが、世の中の流れに沿っていて
内外に浸透しやすいのです。
人事にも、時代のトレンドを意識して
色々な施策を行うのは大変重要であり、
これは、コンサルティングしてて、実感しています。
さてみなさん、ハラスメント対策の目的は、
「差別や嫌がらせを撤廃し、すべての働く人々が、
安心・安全な環境で自分らしさを発揮し、
生き生きと働ける職場にするため」ですよね。
一方、「働き方改革」とは、
「色んな事情のある人が、一緒に働くために、
チーム内の、すべての仕事をオープンにして、
やること、やらないことを決め、
できることを、できる人がやりましょう。
その結果、早く帰れるし、生産性も、売上高もアップしますよ」
という取り組みのはず。
「色んな事情のある人」とは言わずもがな
(男女ともに)介護してる人、
(男女ともに)子育てしている人、
それから外国人、高齢者、性的マイノリティ、とか
一旦家に入ってたけど再就職する女性、とか、
それはもう、昭和の時代には考えられなかったような
「多様性」でございます、はい。
ハラスメント対策と働き方改革の関連性を考えると、
「色んな事情のある人が、一緒に働く」とういところに
キーがあるようです。
この「多様性」を許せない気持ちが、
ハラスメントにつながるのではないでしょうか。
業務の遂行において、物の見方、感じ方、
表現の仕方、時間軸の取り方、全てにおいて、
「自分と同じじゃないヤツは許せん!」
と思うと、パワハラになるのです。
また、人の生活様式や、時間の使い方に関しても
「なんで、自分と同じだけやらないの?」
という人は、ジェンハラやマタハラしちゃうかも。
これじゃ、女活や育メンどころじゃありません。
ですから、「働き方改革」を成功させたいなら
ハラスメント対策のありかたを見直しましょう。
職場にハラスメントがあれば、
「働き方改革」なんて、台無しになってしまう。
あなたの会社では、
冒頭の調査のように「一応、相談窓口はありますけど・・・」
ということになってませんか。
それは、従業員にとって身近なものに、なってますか?
毎年、同じようなe-ラーニングや研修で安心してませんか。
規程だけ作って、安心してませんか?
そして・・・
万が一の労働紛争にも耐えられるような、
理路整然としたハラスメント対策ができていますか?