生徒もご両親も安心の、ルール作りと相談窓口を設置できました
総務部次長 小島英夫様(左)、理事・管理本部長 宮原一敏様(右) (文中敬称略)
創立年 | 1947年 |
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拠点 | 国内に2か所 |
事業内容 | 専門学校の経営 |
従業員数 | 120名(教職員) |
まず、プラネットとの出会いを教えてくださいますか。
宮原:実は、私が織田学園に着任する前から、プラネットとは保険の方でお付き合いがあったのです。2006年ごろ、新規事業として、企業向けのメンタルヘルス事業を始めたということで、根岸さんから話を聞きました。その後、私が今の職場に入り、色々な改革を進める中で、プラネットの力を借りようと思ったわけです。
小島:本部長の紹介で、根岸さんとお会いしたのですが、「メンタルヘルス対策は福利厚生ではなく、組織のリスクマネジメントです」というのを伺い、なるほど!と感じました。そのような考え方に触れたのは初めてでした。
宮原:プラネットが発行している無料小冊子に、組織内でのメンタル対策の方法が書いてありましたが、それを読んでみて、うちの学校にもできそうだな、という感触を持ちましたね。
御社には、どのような課題があったのでしょうか。
小島:私は長く織田学園で働いてきましたが、5年くらい前からでしょうか、うちの学校でもメンタル不調という問題が少しずつ目立ち始めました。若い専門学校生でも、このストレス社会では悩みを持つことも少なくないのですね。その悩みを教員に相談する生徒が増加し、教員の負担が重くなっていることに危機感を持っていました。
また、実際にメンタル不調を訴える教職員もおり、私傷病で休んだり復職したり、ということに関するルールを明確にして、安心して対処できるようにしておきたいと考えていました。
宮原:組織全体として、健康管理や衛生管理といった意識が薄く、法令順守の観点からも、これはどうにかしないと、と思いましたね。
プラネットと契約しようと思ったきっかけは、何でしたか?
宮原:私は、一般の企業に長く務めていたのですが、そうした目で見て見ると、学校法人というところは、よく言えば伝統に守られた社会ですが、悪く言えば保守的すぎるところもあり、世の中の変化になかなか対応しきれていない部分がありました。
しかし、日本がこれだけのストレス社会となり、労働者の自殺等が大きく報じられるようになった今、織田学園でも、事件や事故が起こる前に、何か手を打っておかなくては、と考えてコンサルティングを依頼することにしたのです。
小島:実は、当学園では、あまりコンサルティングを受けるという経験が無かったので、学校内での合意を取り付けながら進めることが大切だと思っていました。そこで、契約前に一度、根岸さんに幹部を集めてセミナーを行ってもらったのです。そこで、過労死やうつ自殺の労災認定などの労務リスクや、メンタルヘルス対策の大切さをお話ししていただき、幹部の了承を得たうえで、コンサルティングをお願いすることができました。
産業医選びもプラネットにお願いしたのですね。
小島:労働安全衛生法に準拠するために、産業医、衛生委員会、衛生管理者をそろえなくてはなりませんでしたが、プラネットが、そのすべてを任せることのできる専門会社を紹介してくれたので助かりました。
宮原:産業医だけを契約しても、何をどう依頼すればいいのか、そこが一番不安でしたので、専任の担当者付きサービスを受けることができて、とても安心しています。産業医の先生との付き合い方や衛生委員会の開催等における疑問や不安も、担当者の方に相談しながら進めることができています。もうすぐ健康診断のシーズンなので、産業医の先生に結果を見て頂くことができ、とても安心です。
規程づくりは、どのように進んでいったのですか。
宮原:最初に根岸さんから10回分の予定表を提示され、決まった期間内で必ずいいものができますよ、と言われ期待してスタートしました。
今回新たに出来上がったのは、休職と復職の規程、健康診断に関する規程、規程に合わせた「休職の手引き」等です。また、既存の就業規則との整合性をチェックするための専門家(社会保険労務士)も、プラネットから紹介していただき、無事に完成させることができました。
小島:今にして思えば、旧式な規程のままで、労務リスクが大きい状態でした。コンサルティングは、平均して月に2回、1回は約2時間です。最初は、根岸さんのレクチャーがメインでしたが、3回目あたりからプラネットが用意してくれるひな形を見ながら説明を受け、学園の現状や課題とすり合わせながら、次回までにそれを修正する、ということの繰り返しでした。
通常の業務と宿題が重なり、大変な時もありましたが、なんとかがんばりました。毎回、2時間はあっという間で、コーヒーブレイクを挟みながら、楽しく進めることができました。
宮原:出来上がった規程を、各校に説明して回ったのですが、これがよかった。規程は、作っておいて置くものではなく、職場全員で共有しなくては意味が無い。何と言っても組織で大切なのは、透明性だと考えます。
外部相談窓口の設置について、お聞かせください。
宮原:プラネットの提案により、24時間フリーダイアルによる相談窓口を契約しました。契約前にはコールセンター(株式会社ティーペック)を見学したのですが、その施設のスケールには驚きましたね。
学校の中の相談窓口はあったのですが、明確な利用ルールや告知が不十分で、あまり機能していなかったようです。今回は、匿名で相談できる窓口が新設され、生徒募集の際に父兄の方々にも安心して頂けるよう、積極的に告知していきたいと考えております。
小島:もちろん、教職員やその家族にも利用してもらえる窓口なので、深く悩む前に、どんどん利用してもらいたいですね。
宮原:ティーペックの方に何度か来ていただき、サービス内容を教職員の集まりで説明してもらったり、お世話になりました。
小島:困ったらフリーダイアルに電話!というのが、教職員全員に刷り込まれるまで、ある程度時間がかかるでしょうけど、総務としては、間断なく告知を続けていきたいと思います。
ハラスメント対策についても、取り組まれたようですが。
宮原:どこの組織でも、小さなトラブルはあるでしょう。しかしそれは、以前の日本では隠すような風潮がありました。しかし、今は違います。ご父母や生徒、そして教職員と、織田学園に関わる全ての人に安心して学び、働いてもらうために、学園はこういう努力をしています、ということを広く、具体性をもってアピールする必要があるのです。
小島:プラネットでは、メンタルヘルス対策の一環としてハラスメント防止・対策のコンサルティングもあるということで、これは一緒に受けようと思ったわけです。校内では意識のばらつきがあり、規程もありませんでした。根岸さんから「ハラスメント防止の三つ子」の話を聞いて、なるほど、と。一つ目は規程づくり、二つ目が相談窓口の設置と問題解決フロー、三つ目がルールの周知と教育です。
宮原:特によかったのは、問題解決のフローが確立されたことです。いくら規程があっても、相談窓口があっても、そこに入った相談に対して、学園側がどう対応するかのマニュアルが無ければ、問題解決はできません。今回は、とくにそこに注力してコンサルティングを受けました。ただし、織田学園は大きな組織ではありませんので、それに見合った簡潔なフローができたことに満足しています。
できあがったルールを、どのように学園内に周知・啓発していきますか。
宮原:まず優先されるのが、生徒の健康管理です。今回、プラネットから原稿を提供してもらい、生徒と父兄向けに「相談窓口のご案内」(リーフレット)、そして生徒向けの「あなたの心の健康を守るメンタルヘルスケア」(小冊子)を作成しました。やはり成果物を目にすると、嬉しいですね!是非夏休み前に、生徒たちに配布したいです。
小島:教職員向けの啓発活動は、今後の課題です。プラネットの提唱するメンタルヘルス対策の全体像から言えば、まず規程を作り、次に予防活動を展開するわけですが、予防活動としては、まだ相談窓口ができただけです。あまり時間を空けずに、メンタル研修、ハラスメント研修などを展開し、改正労働安全衛生法で義務化される、メンタルチェックテストなどにも、取り組んでいきたいと考えております。
それでは最後に、まだプラネットを知らない企業の担当者の皆さまへ、推薦の言葉をお願いします!
小島:ちょうどコンサルティング期間中に、復職する職員がいたのですが、そういった個別の相談にも乗ってもらうことができ、大変心強く思いました。
宮原:根岸さんは、自分以外の専門家の使い方がうまく、よいタイミングで色々な方を紹介してくれます。人脈の広さもプラネットの特徴ですね。
宮原、小島:プラネットは、クライアントの要望に柔軟に応えてくれるコンサルタントです。メンタルヘルス対策を考えている企業は、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょう。